自家製天然酵母が育む、心と体にやさしいオーガニックパン  

「一粒」があるのは、兵庫県の福崎町にある国登録文化財「旧小国家住宅」の敷地内。

店内は、古民家のあたたかさとナチュラルな雰囲気に包まれた心地よい空間が広がっていて、来る人をほっこりとした気持ちにさせてくれる。

看護師として18年間勤めた後、「一粒」をオープンさせた異色の経歴をもつ代表の浅田さん。

「さまざまな経験をしてきて、自分が本当にやりたいことをやりたい」「人と人を結ぶようなパン作りをしたい」という強い思いが、浅田さんを突き動かしている。

パンに使用する食材は無農薬にこだわり、小麦粉や米、水、野菜などすべて浅田さんが吟味する。

市販のドライイーストは使わず、自家製の天然酵母だけを使用しているのも特徴だ。

無農薬の玄米や果物がもつ自然の力を利用した、力強い天然酵母である。

体に負担をかけず、子どもも安心して食べられるパンは、子育てファミリーだけでなく幅広い年代のお客さんに大人気。

地元の人はもちろん、わざわざ遠方から訪れる人も少なくない。

「パンが人を結ぶようなパン作りがしたい」という、浅田さんの思いが詰まったお店は、常連客も多いという。

浅田さんのパン作りへの思いは「一粒」のパンを食べた人に必ず伝わり、「一粒」のパンをきっかけに人と人の輪がやさしく広がり続けている。

パンのほかに、非加熱の天然はちみつやドライフルーツ、日用雑貨なども扱っている。

また、体験を通して「食」の大切さを子どもたちに伝えたいという願いを込めて、親子で参加できるイベントも開催。

日本では当たり前にある「食」に目を向けるよい機会だと、参加者たちからも好評だ。