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茨城県常総市
株式会社竹村酒造店
風土を生かし、伝統製法を守りながら歩みを続ける造り酒屋。
地域の風土を酒造りに活かして260年。伝統の製法で守り伝える味わい
1753年の創業以来、300年近くに渡り地域とともに歩んできた酒造店です。
始まりは現在の常総市石下。
明治の初めに、支店のあった常総市水海道に本店と醸造蔵を移し、「日野屋」として今の場所で酒造りを開始しました。
最も古い銘柄は『富士龍』で、地元で100年以上も飲まれ続けています。
今も水海道の街では「ひのやさん」「富士龍さん」と呼ばれ親しまれています。
水海道の近くには利根川の支流、小貝川が流れています。
流れが緩やかな小貝川周辺は、古くから質のいい水が出る地域。
「竹村酒造店」でも、かつては3つの井戸から酒造りに欠かせない「仕込み水」を汲み出していたそうです。
近隣には今も、大手のビール工場など豊かな水を求める企業が数多くあります。
現在販売しているメインブランドは『京の夢』。
1991 年から販売を開始した『瑠璃』は、『京の夢』と同じ原酒を、袋吊りで圧をかけずにゆっくりと搾ったもの。
より柔らかい口当たりで後から湧き上がる香りと旨味の余韻も楽しめるそうです。
現当主は10代目の竹村亥一郎さん。
自分の代になり、酒造りへの愛着が増し、260年の歴史や伝統の大切さもわかるようになったといいます。
「私たちは、地元とリンクして歩んできています。発酵は目に見えない世界。ある程度地元の風土がわからないとできない仕事なのかなと思っています」。
2011年には東日本大震災を、2015年には豪雨による鬼怒川の決壊で水害も経験。
特に水害では、酒蔵も店舗も浸水の被害に。
それでも長くやっていればいろいろなことがあって当然だと竹村さん。
「これからも地元とのつながりを大切に、歩みを進めていきます」。
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