蔵に、米に、人に、地域に寄り添う酒造り

日本酒は日本国内の人はもちろん、海外の人にも人気を博している。

日本酒といえば、こんなイメージをもったことはありませんか?

“THE・酒”、“お酒に強い人が飲むもの”、“おじさんのお酒”…など。

今ではそのようなイメージを払拭するフルーティーなものや低アルコール、スパークリングなど日本酒の種類が豊富で若い方や海外からも注目されています。

また日本酒は温度帯で味わいが変わるのもおもしろい。

食事とのペアリングを楽しんだり、自分の好きな味わいを探したり。

無限の楽しみがあるんです。

「稲田酒造」では地域や米、蔵、人に寄り添い、日本酒1本に願いを込める。

***

地域の米の想いを受け止めた、ご縁を“結(ぶ)”日本酒

「誰が作ってもお酒にはなる」。

日本酒は米を麴菌と混ぜて発酵したものに水を加えて作ります。

「麹があって、酵母で発酵さえすればお酒ができる。シンプルな世界だからこそ、奥の深さがある。シンプルな作り方のインスタントのカレーやラーメンと同じ」と話す代表稲田さん。

「だから正解がなくておもしろい」と話す黒瀬杜氏。

原料の米は、同地域、天理市内にある「ぽかぽか工房」の山田錦米を100%使用。

「ぽかぽか工房」では「稲田酒造」と協力し、地域の子どもたちが田植え、稲刈りをして酒米を作っている。

その酒米を使ってできた『結』の売り上げを還元して休耕田の復活を願っている。

日本酒の造りはごくごく一般的。

玄米を精米し、洗米、浸漬そして蒸米。

ここまでは普段私たちが白米を炊く工程と同じ。

精米は日本酒作りにおいて味わいを決める重要な工程になります。

米を磨いてどれほど残っているかの割合が精米歩合で、60%以下の場合は純米吟醸酒、50%以下の場合は純米大吟醸酒になります。

蒸した米に麹菌をふりかけて発酵させる。

発酵するとき温度や時間を管理するが、温度や時間など数字を追うのではなく米の様子を見て管理していく。

「数字は単なる数字でいかない」と語る黒瀬杜氏。

温度帯など数字で記録する管理票も公に公開されています。

管理票を秘密にする酒蔵も多いが、なぜ「稲田酒造」では公開しているのか。

それは蔵に、米に寄り添っているから、同じようにマネをして造っても同じ味には決してならないからだ。

「わかってしまうのは単なる数字合わせですから。わからないことが楽しい。それにどう向き合い、理解していくか。答えがない。それが正しいのか、正しくないのか誰にもわからない。だからおもしろい」。

だから黒瀬杜氏は杜氏として、つくり手ひとりひとりに考えさせることを大切にしている。

経験豊富な黒瀬杜氏は、お酒を一緒に造っているスタッフから分からないことを聞きやすくする工夫をしていて、蔵の中で緊張感はなく穏やかな雰囲気。

分からないことをちゃんと「分からない」と相談できる関係にあった。

おもしろい、おいしいお酒ができる理由はここにあるのではないかと感じた。

日本酒の基となる酒母や醪作りでは、微生物や発酵のパワーが存分に発揮されます。

温度管理も大きくは変わらないが、決められた数字ではなく、発酵具合を見て決める。

その後、醪を搾って出てきた液体が日本酒になります。

それから沈殿物を取り除いたり、加熱殺菌、割水などをして仕上げていきます。

そうしてできた『結』は純米大吟醸。

ラベルは奈良県在住の墨アーティストであるイマタニタカコさんのデザイン。

赤い1本のやわらかい線が『結』という商品に関わるすべての人やモノとの縁を表しているよう。

キリリと冷たい冷酒やあったかくして飲む燗酒など温度帯で香り、味わいが変わる食中酒。

変化のふり幅が大きく、どんなお食事にも合わせやすいオールマイティーなお酒だから、好きな料理にお好みで合わせて楽しんでほしい。

日本酒度は-4。

酸度は2.1。

ラベルに書かれた数字だけをみると、淡麗辛口な日本酒の味わいを想像するかもしれない。

でも、ただ数字だけを見て辛口、甘口とは言えない。

黒瀬杜氏は「ただ単純に楽しい場でみんなで『結』を囲んで、笑顔で飲んでもらいたい。」と願う。

取材担当からのコメント

中村

私のオススメは常温か熱燗!じゅわりと口いっぱいに広がる米の旨味と酸味、華やかな香りが最高です。こってりしたおかずとの相性◎お酒が進んで瓶の中がすっからかん…。

商品ページから購入できます

商品ページはこちら

この商品のつくり手情報はこちら

奈良県天理市稲田酒造合名会社

このストーリーを共有する
LINE Facebook Twitter

商品ページから購入できます

商品ページはこちら