美容にも効果的なハスの魅力を、茨城から広めたい

何週間もメイクをしない生活。

東原さんにとって、美容業界で働き始めて以降コロナ禍になるまで、経験のないことだったそうです。

「実際にケミカルな化粧品から離れてみて、肌の調子が良くなるのを実感しました」。

もともとオーガニック化粧品に興味があった東原さん。

この時、肌に優しい天然の成分を使った化粧品づくりへの思いが、湧き上がってきたといいます。

まずは原料を探すところから。本当に1からのスタートでした。

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3年かけてようやく出会ったオーガニックの蓮根

東原さんの出身は東北地方。

結婚を機に土浦で暮らし始め、茨城には蓮根が身近にあることに驚いたそうです。

「実家の方では、蓮根は身近にある食材ではなく、高級なイメージ。そんな蓮根がいつもスーパーや直売所など身近なところにあり、しかも地元のものはとってもおいしく、大好きになりました」。

そしてオーガニックで化粧品をつくろうと考えた時にも、真っ先に思い浮かんだのは蓮根。

「蓮根(ハス)の花に美白成分があることは、化粧品成分としての研究結果が発表されていたので知っていました。蓮根は土浦の名産品なので、初夏になると、きれいな花が咲いているのを毎年見ています。当初はこの花を使いたいと思い、生産者を探し始めました」。

農家を1軒1軒訪ね、花を扱うところはないか聞いて回っても、当初はなかなか見つかりませんでした。

ようやく見つかった花を扱う農家もオーガニック栽培ではなかったそうです。

「多くの農家さんから、花はたった3日で散ってしまうし、田んぼに入って取るのは難しいといわれました。花の咲いている田んぼの底には、大切な蓮根があるからです」。

生産者探しと並行し、ハスやオーガニック製品の知識を習得。

日本薬科大の漢方コースも受講し、漢方としてのハスの効能についても学んだ東原さん。

当初は花だけを使用する予定でしたが、学びを深めるうちにハスの各部位にも優れた成分があることがわかり、原料にはハスの花だけでなく、根や実、葉もハスを丸ごと使うことに。

ハスの田んぼは霞ヶ浦の周辺に広がっています。

農薬の使用を最小限にし、手間をかけて栽培する生産者が多い一方で、オーガニックで栽培をするとなると他と生産場所を離さなくてはならないため、とても難しいということもわかったそうです。

3年がかりでようやくオーガニック栽培を手がける生産者を見つけ出しました。

原料の入手先に決まったのは、茨城県の小島農園。

化学肥料や農薬を使わず、有機JAS認証を取得されている生産者です。

商品にならない蓮根。

「ハスには捨てる部分がありません。製品用に使用する蓮根も、傷がついてしまって商品にならないものや、切り落とされた部分など、これまで廃棄されていた部分を使わせていただくことにしました」。

ハスの成分とエキスがたっぷりの「Lotus scalp care serum」

美容業界では、頭皮が1mm下がると、顔が1cmmたるむといわれているそうです。

日々フェイスケアをしているのに、頭皮のケアをしないのはもったいないと、東原さんは話します。

そのため最初の商品開発では、頭皮のケアができる製品をつくることにしました。

化粧品製造業者とはもともとつながりがあり、すぐに試作に入ったものの、ハス根水の抽出方法や、花や葉のエキスの抽出方法には悩み、手間や時間がかかったそうです。

こだわりながら考えたのは調合やそれぞれの割合など。

頭皮に馴染みやすいよう、皮脂の成分に近づけたオイルの配合で、水分と混ざることで浸透しやすいよう工夫もされています。

完成した製品は2層式のオイルインウォーター。

色づいた層には、花と実のエキス、マカデミアやホホバ、ツバキの種子油が、透明の水の層には主に、ハス根水や葉のエキスが使われています。

そして実に全体の80%ほどがハスから抽出された成分やエキスで、残りの約20%を天然植物オイルや香りづけの精油などで構成。

有機JAS認証を取得したハスだからこそ、誰でも安心して使用できる製品になったといいます。

頭皮のケアで肌が整えられていくのを感じてほしい

「頭皮は外から見えないので、ケアの必要性を感じにくい部分ではありますが、紫外線を1番浴びやすく、日々の洗髪やパーマ剤、カラーリング剤などでダメージを受けやすい箇所。実際、頭皮にトラブルを抱える方も多くいらっしゃいます。頭皮ケア本当に大切です」と東原さん。

頭皮の水分バランスが整えば美しい髪の育成にも。

また、頭皮を刺激すると代謝が上がり、顔全体の血行も良くなって、肌が引き締まるのだそうです。

「Lotus scalp care serum」には、頭皮のケアで肌が変わっていくのを実感してほしいとの思いが込められています。

頭皮ケアをうたっていますが、肌はつながっているので、顔やデコルテ、乾燥が気になる部分など、全身に使用可能。

もちろん、男性女性問わず家族で使うことができ、ラベンダー、ゼラニウムなどの精油の香りが苦手でなければ子どもでも使用できます。

ベタっとしがちなヘアオイルへの悩みを持つ人にもおすすめ。

濡れたまま髪に吹き掛けると均等に水分とオイルが広がるので、ベタつかず、乾くとツヤツヤのハリとコシのある髪に。

マッサージしながら馴染ませると、ヘアと頭皮を一度にケアでき、スタイリングもしやすくなるといいます。

「男性からも、誰でも使っていいんだ、こういう香りもいいね、と嬉しいお声をいただくこともあります」。

無香料の問い合わせや、持ち運びできるサイズ展開のリクエストもあるため、今後は製品のバリエーションや、新たな製品についても検討していきたいそうです。

取材担当からのコメント

北織麻美

茨城名産の蓮根は、私自身も大好きな自慢の地元食材です。薬膳食材でもあることは知っていましたが、蓮根のみならず、ハスの花や葉の成分までもが美容に効果的と知り、嬉しい驚きでした。頭皮ケアオイル以外の製品の構想もあるとのことなので、ハスを使った新商品にも期待が高まりました。

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茨城県土浦市SANZE-beauty

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