食感が神!極太しゃきしゃき絶品メンマの原材料は放置された竹藪

“いなちく”は、“いなだに竹Links(チクリンクス)”が販売する国産メンマ。

 いなだに(=伊那谷)とは、南アルプスと中央アルプスの間を流れる天竜川流域に広がる渓谷に位置する、長野県南部複数の市町村を含んだ地域の呼称。

その伊那谷(イナダニ)で採れる竹(チク)が主原料だから“いなちく”です。 

シャキシャキと歯切れの良い極太メンマは、単品で食べても十分においしいので、もう一品ほしいときの小鉢やおつまみなどにぴったり。

もちろん、ラーメンのトッピングにもおすすめですよ。

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“いなちく”と、一般的なメンマとの最大の違いは何?

国民食とも言えるラーメンに欠かせない具材“メンマ”は、今や日本の食卓の定番アイテムとなりつつあります。

しかし、私たちが普段食べているメンマは、ほぼ95%が中国や台湾などからの輸入されていることをご存じでしょうか。

日本では自生していない麻竹(マチク)という竹のタケノコを、あく抜き(発酵)してから製造されたものがほとんどです。

一方、国産のメンマはわずか数%しか流通していません。

“いなちく”は、そのわずか数%しかない貴重な国産メンマに該当。

2mほどに伸びすぎた孟宗竹のタケノコを収穫、あく抜き、塩漬けし、1カ月以上熟成させてからメンマへと加工しています。

国産の“いなちく”は、中国の麻竹から作られる輸入メンマが苦手な方でも食べやすい、クセが少なく、歯応えの良いメンマに仕上がっています。

“いなちく”誕生のきっかけは里山を守る景観整備事業

長野県の伊那谷が元々メンマの産地だったのかとお思いかもしれませんが、そうではありません。

 

 いなちくは、実は竹林整備と切っても切り離せない商品。

いなちくを販売している、いなだに竹Linksの発展の礎ともなった「天竜川鵞流峡復活プロジェクト」による、管理不足になってしまっていた竹林(放置竹林)を伐採して景観を保全する活動の一環で、約6年前の2017年に生産が開始されました。 

 

大きな竹が密集している竹林を整備することは、簡単なことではありません。汗を流し、力を尽くして竹藪を整備していく訳ですが、美しく整備した後でも春になれば待ったなしでタケノコがどんどん伸びてきしまいます。タケノコとして食べるのにも限界があるため、それならば一挙に採ってメンマに加工してしまおう! という発想の転換が、“いなちく”誕生のきっかけとなったのです。

知る人ぞ知る。国産メンマ作りの歴史は始まったばかり!

最近まで国産メンマの製造には、大きなハードルがあると考えられていました。

 

先述の通り、メンマ製造の主な産地である中国や台湾には、メンマに最適とされるメンマ独特の香りを有する麻竹(マチク)が自生しているのに対して、日本に生えている主な竹は、孟宗竹(モウソウチク)や真竹(マダケ)。

 

国内に自生する孟宗竹はタケノコとして食用される竹ですが、メンマ独特の香りがないことなどがネックとなって、これまでメンマ作りの原料には不向きとされていたのです。

 

この流れを変えたのが、福岡県糸島の日高栄治さん。国産メンマ作りの第一人者となり、それまでの常識を覆す極上メンマが生みだしました。国産メンマのレシピは惜しみなく共有され、2017年には“いなちく”も誕生することとなったのです。

 

同年から、純国産メンマプロジェクトと銘打った活動も始動しており“いなちく”販売者であるいなだに竹links代表の曽根原氏は、その副代表も務めながら、国産メンマ作りの第一線を走っています。

放置竹林をおいしい“いなちく”にするのは…超ハード

 放置竹林がメンマの材料になる。

 

材料費ゼロ円じゃん!と思った方も、いらっしゃるかもしれません。

しかし、実際の製造工程を伺ってみると、そんな考えは吹っ飛んでしまうのではないかと思います。

 

いなちく製造に適したタケノコは、地中に埋まった状態のものではなく、地面から2メートルほど伸びた幼竹。まず、これを採るのがひと苦労です。伊那谷には、平地が少なく、放置竹林も御多分に洩れず斜面に面した場所が多数。足場の悪い中で、2メートルもの巨大なタケノコを採り、かつぎ、運び出す。採り、かつぎ、運び出す。採り、かつぎ、運び出す…ひたすら繰り返していきます。水分をたっぷり含んだ2メートルのタケノコの重量が、採る人たちの肩にのしかかります。

この日の作業は、ひとまずこれで終わり…ではありません!

 

タケノコは採った日の内に、アク抜きをしないとアクが残ってしまうのだそう。

少しでもおいしいメンマを作るため、決して翌日に作業を持ち越さず、必ずその日のうちにあく抜きを完了させます。疲れた、と言っている暇もありません。

 

このようなハードな日程が、タケノコがどんどん生えてくる4月下旬〜5月下旬に、毎日繰り広げられているのです。

もっと知りたい“いなちく”の美味しさ、“いなちく”のこだわり

国産メンマ黎明期である昨今、全国では多くの国産メンマが誕生していますが、味付けは各地で異なります。

 

“いなちく”の特徴は、薄色、濃すぎない味付け。

美味しく食べてほしいのはもちろんですが、あくまでも竹林整備で伐採された竹を食べている、ということも同時に意識してもらいたいと、素材の色がわかるように試行錯誤しながら味付けされています。

醤油で煮しめるタイプの国産メンマが多いなかで、いなちくはひときわ色白。ものによってはわずかに竹の黄緑色が見えるものもあります。

 

また、独特の食感を活かすため、2メートル超の大きなタケノコはすべて手作業でカット。タケノコを知り尽くした地元の方々が、ていねいにひと口大に手切りしています。

“いなちく”はまだまだ入手困難なレア商品

消費しているのはほぼ地元のファンで、昨年の販売数約3,000袋は、ほぼ地元の道の駅や農産直売所で完売。まだまだ長野県外ではお目にかかれないレア商品とも言えます。おいしいだけでなく、食べれば食べるほど竹林整備に貢献できる“いなちく”を、この機会にぜひ、手に取ってみてください。

 

取材担当からのコメント

FUNE

“いなちく”のメンマは、厚みがあるのにしゃきっとほぐれるような食感の良さが魅力。口の中に繊維が残るようなこともありません。味付けは濃すぎず、我が家では子どももパクパク食べています。
そのまま食べてもおいしいのですが、我が家では、“いなちく”があるときはラーメンにたっぷりのせていただきます。いつものラーメンが、専門店のラーメンのようにワンランクアップした仕上がりになるのでおすすめです。
また、取材時に伺った中華パスタへのアレンジにも興味津々。次は、いなちくペペロンチーノに挑戦予定です!
100年を超える歴史を持つ漬物店がOEM生産しているので、衛生管理面などでも安心ですよ。

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長野県飯田市いなだに竹Links

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