畑が作った正真正銘、落花生のみのおいしさ

千葉と言えばピーナッツ。

しかし、あなたがもしピーナッツのおいしさを、煎りピーナッツだけで満足しているならもったいない。

健康にもお肌にもよいピーナッツを、日常に取り入れやすいペースト状にした「オオノ農園」の『落花生100%ペースト』を食べなくては。

豊かな地力からできた濃い味わいをお届けしよう。

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畑の味×アイデアで勝負

成田空港の東側。

山あいを抜けて、野菜や果物畑が広がる香取市に車を走らせた。

落花生100%、混ぜ物ナシのペーストを、栽培から加工・販売まですべてを自社完結している「オオノ農園」のつくり手さんに会いに行くためだ。

「オオノ農園」は大正時代から続く農家で、かつては落花生以外にもサツマイモや桑を作ってきていた。

そして2006年頃から落花生を専門にして営んでいる。

今回のつくり手さんは2人いる。

1人目は4代目の大野雄一郎さん。

以前は商社に勤めていたが、2013年ほどから家業である農家に転身。

現在も現役で畑に出ている父であり会長の和雄さんとともに畑で汗を流している。

もう1人は社長である大野俊江さん。

「オオノ農園」の落花生を使った商品を開発するアイデアマンで、『落花生100%ペースト』を作った張本人である。

畑を守る雄一郎さんと和雄さん、それを商品化する俊江さん。

それぞれの商品にかける思いを聞いてみた。

畑で味がつくれる

雄一郎さんは実家に戻ったころ、ピーナッツ栽培に関してプロではなかった。

「家業なので、なんとなく全体の流れなどは分かっていました。とはいえ会長の経験に比べたら……ほぼイチからスタートしたようなものでした」。

農家一筋の和雄さんからピーナッツ栽培、ひいては農業のイロハを受け継いだ雄一郎さん。

ピーナッツを育てるうえで土台となっている考え方のひとつが、畑で味がつくれるということだ。

「オオノ農園」のピーナッツは、いかにうま味を出すかを研究し、試行錯誤して作られている。

というのも、化学肥料は大きく成長させるには有効だが、うま味はなかなか出ないのだそう。

そのため有機肥料を使用し、“地力”を上げている。

そうすることで“味がのってくる”からだ。

とはいえ有機肥料を与えれば良いということでもないらしい……がそれ以上は秘密。

また、連作しないこともこだわりのひとつだ。

連作とは、同じ畑で同じ作物を作り続けること。

農家として長い歴史を持つ「オオノ農園」は、ピーナッツの連作とならないために近隣のサツマイモ農家などと協力し、1年ごとに畑を回し合っている。

例えば、今年ピーナッツを育てた畑は、来年は別の農家さんがサツマイモなどを育て、翌年再びピーナッツを育てるのだ。

作物にはそれぞれ害となる虫がいる。

ピーナッツを作り続ければその虫の温床となるが、1年サツマイモなどを育てるとピーナッツの病害虫が減るので、翌年ピーナッツを栽培しても農薬を最小限にすることができるというわけだ。

これは土壌中の成分バランスが崩れることも防いでくれる。

協力農家との関係、信頼などが構築できている「オオノ農園」だからこそできる方法である。

ピーナッツは外から中身が見えない作物だ。

そのため、収穫時期を見定めるのは、まさに経験がものをいう。

しかも「オオノ農園」の『落花生100%ペースト』は、年間3万本も製造・販売されているため、栽培している畑はなんと40箇所。

限られた人数で世話をするにはかなりハードだ。

とはいえ少しでも収穫が遅れるとピーナッツの質が下がってしまうし、何十個と実る1株の中でも個体差がある。

どこに合わせて、どのタイミングで収穫するか?

さすがに40箇所もの畑を維持しながら加工して販売するまで一貫して担うのは、大変すぎるのでは?

そう思った。

しかし、専用のトラクターや乾燥用の巨大倉庫を完備するなどしてそれを実現させている。

通常、収穫した落花生はすぐに脱穀するのではなく、その畑に積んで乾燥させる。

そのため雨風にもさらされるが、オオノ農園では巨大コンテナを積んだような乾燥用の倉庫があり、この安定した環境で乾燥を大量に進めさせることができるのだ。

こうしたさまざまな工夫をしながら、自分たちの目が届く範囲ですべてを完結させている。

取材では、土から掘り出したばかりのピーナッツを見せてもらった。

一般的に目にするピーナッツといえば、殻は硬く、振るとカラカラと音がすることもある。

しかし、いま土から出てきたばかりのピーナッツはしっとりと柔らかい。

殻を開けてみると、茶色い薄皮……ではなく、ほんのりとピンク色の薄皮をまとったかわいい2粒の豆がお目見えした。

ピーナッツをもっと食卓に!

農家に嫁いだ社長の俊江さんはとっても元気で、新しいものを生み出すアイデアの宝庫だ。

雄一郎さんがオオノ農園に戻ってくる少し前に『落花生100%ペースト』を開発・販売し始めた。

当時、ピーナッツの消費を促したいという農家の切実な思いもあったが、体や肌にも良いとされるピーナッツをもっと食卓に登場させたかったのだという。

「いろんな研究で血液をサラサラにしてくれるとか、渋皮のポリフェノールが肌に良いとか言われているのに、煎り落花生は食べたらおしまい。それじゃ寂しいじゃないですか」。

嚙む力が弱くなったお年寄りや、誤嚥が心配な幼児なども含めて、みんなに食べてほしい。

そんな思いでペーストを開発した。

オオノ農園の『落花生100%ペースト』には数品種のピーナッツがブレンドされている。

その選別や割合など、俊江さんが試作を繰り返して決定していったという。

品名の通り、落花生以外なにも入っていない。

味や粘度の調整、材料同士をなじませるために落花生油や砂糖などを添加するのは一般的だが、俊江さんは落花生のみにこだわった。

そのため、しばらく置いておくと瓶の中で落花生油が分離する。

若い世代にも手を取ってほしいと願い、パッケージデザインも愛らしいオシャレなものに変更。

ピーナッツ離れやアメリカ産ピーナッツに負けない、千葉産ピーナッツの良さを広めていきたいと思っている。

俊江さんは次々と新しい商品を開発し、ペースト以外にもジェラートやぜんざいがヒット商品となっている。

現在も試作を重ねている新商品があるというから楽しみだ。

うま味があって香りも良い自家製落花生をふんだんに使っているので、濃厚でおいしい。

しかしパンに塗るだけではなく、料理やデザート、飲み物などに使うのもおすすめだそう。

例えばゴマのような立ち位置で、ラーメンやお浸しに回しかけたり、みそ汁に入れると風味が増す。

砂糖の代わりのコーヒーに溶かし込めば、ほんのり甘さと香りが楽しめる。

おいしさ、癒し、無添加という安心感。

すべてがこの瓶に詰まっている。

取材担当からのコメント

いずたに

食べて比べてほしいと思い、このセットで販売をお願いしました。『落花生100%ペースト』はしっかりとピーナッツを食べている味わいがあるけれど、スッと口の中で溶けていき、渋皮入りよりライトな印象。渋皮入りはより味が濃いのに苦みはゼロ。どちらも砂糖や添加物ナシとは信じられない!

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千葉県香取市オオノ農園

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