毎日の生活に漆を。 心地いい質感のお箸で豊かな暮らし

漆器と言われたら、何を思い浮かべるでしょうか?

黒や朱色のつるっとした、あるいはつやっとしたお椀。

優美な絵模様が施されている器や手鏡。

お食い初めやお正月などイベントに出てくる器など。

普段から使うものとは少しイメージから離れているかもしれません。

何だか扱いが難しそうと敷居が高く感じてしまう人も多いのではないでしょうか?

そんなイメージを払拭する漆もあるんです。

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普段使いで食卓にいろどりを。デザイン性・機能性に優れたおはし

 “丁寧に扱わないといけない”“普段使いしにくい”など、漆にもつイメージを払拭すべく、毎日使えて、使いやすい『うるしのおはし』を企画し製作する。

漆の木の幹から採取される樹液を塗るため、食べ物や口に触れても、天然素材だから安心。

また漆が固まると、とても頑丈で、水・熱・酸・アルカリに強く、抗菌効果も備えているので、毎日使うおはしにはうってつけだった。

漆器は、木や紙などに漆を塗り重ねて作る工芸品である。

“漆を塗る”と一言でいえば簡単に思えるが、ただ漆を塗るだけではきれいに塗ることはできない。

複数の工程、職人の技術により、漆器がより使いやすいものになる。

そのために、まずは木地を整える必要がある。

土台となる木地にたっぷりと生漆を染み込ませて丈夫にする。

その後、木目にサビ漆といって、塗り下地となる砥粉と生漆を入れて目留めする。

硬化後にサンドペーパーで水研ぎをして肌を整える。

透漆と顔料を合わせて、色漆を作る。

『うるしのおはし』は普段使ってほしいという願いがある。

つやっとしていて黒や朱色の漆のお箸は高級感もあるが、あえてカラフルにして子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで幅広く普段から使えるものに。

ひとつひとつ丁寧に刷毛で2回上塗りし、漆が固まったら完成。

「塗り」を専門とするつくり手、阪本さんならではの質感。

漆は、調合や塗り方、研ぎ方、硬化方法などの工夫によってさまざまな質感に仕上げることができる不思議な天然素材で、その特性を深く知っている、塗師(ぬし)だからこその技術が光る。

手塗りだからこその質感が残り、風合いがある。

お箸でつかんだとき、キャッチしやすくするために、ややマットな質感に仕上げている。

おいしい一口の、お手伝いを。

手は敏感。

体温よりも高いか低いか、湿っているか乾いているかが瞬時にわかる。

器を持ったときにも、ざらついているとかしっくりくるとか感じることがあると思う。

漆は人に近い質感。

含水率という、モノに含まれている水分量と人の肌が似ている。

人の肌に触れるとあたたかい気持ちになる。

人と人とのふれあいって気持ちがいい。

毎日漆器を使って普段使っている食器との違いを感じてくると、漆の触り心地って気持ちよく感じてくる。

唇なんて手よりもっと敏感。

直接触れるものだから、漆の塗られたものを口に当てて違いを感じるようになると、漆から抜け出せなくなる。

温かみを感じる漆は天然塗料。

漆の木に傷を付け、滲み出てきた樹液を採取し、濾過したものを生漆といい、それを木地に塗るので食材や直接口に触れても安心。

木地素材の鉄木は、非常に硬く腐食に強い木材。

頑強な鉄木を漆塗りでさらに強くなる。

漆は空気中の水分から酸素を取り込み、成分を酸化重合させて硬化していく。

水分を蒸発させて固まるのではなく、水分を得て硬化していく反応である。

だから手の動きが伝わりやすいように細身に仕上げたお箸は、丈夫で折れにくい。

お箸の全長は23cmで男女どちらでも使いやすい一般的な長さ。

箸先は食材の口当たりを邪魔しない細めの丸型で、持ち手は角型で軽いながらもしっかりと安定する。

一見扱いにくそうなイメージのある漆器。

でも実は、特別なお手入れは必要ない。

天然木材を用いているため、食洗機の使用や長時間水に浸しておくことはおすすめできないが、他の食器と同じようにやわらかいスポンジに食器用洗剤を付けて洗った後、自然乾燥でも大丈夫。

軽くて丈夫で、安全な『うるしのおはし』。

まずは『うるしのおはし』を通して、漆を知ってほしい、手に取ってほしい。

取材担当からのコメント

中村

漆って特別な日とか、お高いイメージで今まで手に取ることがなかったが、実際お話を聞いて、お箸を使っていると愛着が湧いてきた!『うるしのおはし』以外にもプレートやカップのシリーズもあって、そのどれもがカラフルでかわいい。集めてスタッキングして食器棚に並べたい。

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奈良県宇陀市Nara Urushi Lacquer Works

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