奈良県のご当地ドリンクを目指して。体にやさしく癖のあるクラフトコーラ
近年、全国各地で原料や製法など、つくり手の個性が光るクラフトコーラが次々と登場している。
スパイスやハーブなどを独自にブレンドして作られているため、さまざまなアレンジができる。
甘めのものから、辛口、クセのあるものまでいろいろな味を比べて楽しめるのも魅力。
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それぞれの個性を生かし、ご当地ドリンクを目指す
大和当帰を使った商品作りに踏み込む
ファブレス方式で、新商品をつぎつぎと開発している。
曽爾村ではセリ科の薬草である大和当帰をあくまで漢方薬の原料供給として栽培していた。
しかし安価な海外産の漢方の影響を受けて、栽培量も減っていき、その存続が危ぶまれている。
その渦中で、つくり手である立花さんが大和当帰を使用した商品開発に踏み込んだ。
2019年にクラフトコーラの存在を知ったときに、「これだ!」と作ることを決意。
知った当初はまだ数少なかったクラフトコーラ。
その中の東京で作っている方に連絡を取り、曽爾村まで来てもらったのだとか。
だが、コロナ禍で開発には時間がかかってしまったそう。
クラフトコーラを作る上で最低限必要なものを東京から持ってきてもらい、曽爾にあるものと合わせて作ってみることに。
ターゲットを絞った商品作り
“薬のはじまりの地”である奈良県宇陀地区にある曽爾村で作られた『大和可楽』。
一般的なコーラに対するイメージを覆す体にやさしいコーラで、飲んでも罪悪感が残らない。
漢方っぽいものをイメージして曽爾にある大和当帰と柑橘系は大和橘、伝統的な胃腸薬である『陀羅尼助』のもとになるキハダの実で作ってみようとチョイス。
完成したクラフトコーラはかなりクセのあるものが出来上がった。
特にキハダを入れすぎてしまったときはあまりに渋すぎて飲めなかったのだとか。
少し減らして調整を重ねていくなかでターゲットが見えてきた。
「これはマーケットを広げすぎず、狭めていく方が正解じゃないか」と。
そうして完成した『大和可楽』。
当初、一部の他府県にはご当地ドリンクがあるけれど、奈良県にはまだなかったと感じていた立花さん。
「奈良県に行けば、これを飲んでおかないと」と思ってもらえるようなドリンクになればと願いを込める。
そんな中、某飲料水メーカーとご当地のものをコラボさせたイベントが実施されたときには、奈良県のものとして『大和可楽』が選ばれた。
「奈良県のドリンクになったらいいなぁ」がカタチになった瞬間だった。
大和当帰、キハダ、大和橘それぞれの風味をしっかりと感じる『大和可楽』。
大和当帰は主に婦人科系の漢方薬に利用されている。
女性の健康を支える有名な薬草だ。
クラフトコーラのスパイス感が消えてしまうほど、大和当帰の風味をダイレクトに感じる。
キハダは薬として主に、整腸作用や抗菌作用があることから胃腸薬や湿布などに利用されている。
キハダを使うことによって、ほどよい渋みがある味わいに。
橘は古来より家紋や文様のデザインに用いられていて、500円玉にも模様がデザインされている、日本固有の柑橘だ。
大和橘によって『大和可楽』の味わいが変わるのだとか。
その理由は大和橘の完熟具合に左右されるから。
その時の製造ロットごとに出会える味わいも魅力。
数あるクラフトコーラの中でも際立つ個性を見せる『大和可楽』。
『大和可楽』を飲めばポカポカして、発汗してくる。
寝る前に飲むと眠りにつきやすいという人も。
マニアックなものに興味がある人や、クセがあるものが好きな人に『大和コーラ』を好んで飲んでもらいたい。
取材担当からのコメント
体にいいものを摂取している感じがするクラフトコーラ。普段全くコーラは飲まないけれど、クセのあるスパイシーさがたまらなく、ポカポカしてくる感じも女性にとってうれしい。炭酸で割ったコーラよりも、牛乳で割って、シナモンパウダーをかける飲み方のおいしさに感動。スパイシーなチャイは家に何本か常備しておきたい。
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奈良県宇陀郡曽爾村曽爾ファームガーデン
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