味噌だれで食べる餃子のおいしさを知ってほしい

神戸では、餃子に味噌だれを付けて食べる風習がある。

この味噌だれ文化は、1951年に神戸の南京町の店で生まれたといわれ、神戸には味噌だれとしょうゆだれが置かれている餃子専門店が多い。

今回は、味の決め手となる味噌づくりの現場にお邪魔させてもらった。

そこには、味噌づくりの技術を伝える者と引き継ぐ者が、互いに力を合わせてひとつの味噌づくりに力を注いでいた。

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良質の米と大豆。手際の良さと時間をかけた熟成が味の決め手

ひんやりと一定の温度に保たれた貯蔵庫の中には、天井に届くほどの高さまで米が積み上げられていた。

良質の原材料もまた、六甲味噌製造所の味を守る大きな柱だ。

味噌を造る作業は、主に2階で行われている。

貯蔵庫から出された米は2階へ運ばれて蒸され、こうじ菌が付けられていく。

湿度と温度が一定に保たれたスチームサウナのようなこうじ室で、米こうじが作られている。

大人がすっぽりと入ってしまうほどの大きな釜では、大豆が炊かれていた。

315キロの大豆は、炊きあがると約倍の600キロにもなる。

釜の蓋が開けられると、蒸気とともに大豆のふくよかな香りが工場内を満たした。

炊いた大豆は、ベルトコンベアへ流し出す。

大豆、米こうじ、塩が一緒になり、少しずつ味噌の姿へと近づいていく瞬間。

米こうじの入った大きな容器を持ち上げ、何度も何度も繰り返す作業には、体力と気力だけでなく、状態を見極める確かな目も必要だ。

大豆、米こうじ、塩が機械の中で混ぜられ、潰されてにょきにょきと大量に絞り出されてくるのは圧巻の光景。

思わず目を見張るひとときである。

“味噌の赤ちゃん”とでもいえばよいのだろうか、搾り出された味噌の前身は、そのまま1階のタンクへと落ちていく。

まだ大人になり切れていない“味噌の赤ちゃん”は、塩気と大豆の甘さがするシンプルな味だ。

「六甲味噌製造所」の『餃子の味噌だれ』は、餃子本来の味わいをいっそう引き出すため、あっさり味で仕上げられている。

かつて元町にあった老舗の餃子専門店のレシピを元に、白味噌をベースに米赤味噌と『手作りのあじ・あま塩』をブレンドした、味噌本来の旨味が生かした味わい。

「地元の味を守りたい」。

「兵庫の文化や食べ方を伝えたい」。

そのような思いから、『餃子の味噌だれ』は誕生した。

『餃子の味噌だれ』のルーツは、神戸の元町にあった「餃子専門店 古屋」という人気の店。

「六甲味噌製造所」の味噌を使って作られた味噌だれは、餃子のおいしさを引き立てると評判だった。

そこで「餃子専門店 古屋」の協力を得て、お店の味を再現するのに試行錯誤。

やっと出来上がったのが、香辛料を使用していないので、世代を超えておいしさを共有できる『餃子の味噌だれ』だ。

やさしい甘さがあり、「これがないとイヤ」という子どもが多いという。

取材担当からのコメント

竹村ひろみ

巨大な釜で蒸しあげられる大量の大豆や、力を合わせて味噌を仕込む作り手の姿を間近に見て、普段何気なく飲んでいるみそ汁も最後の一滴まで残さず飲むようになりました。また、勝手ながら、餃子の味噌だれをピザソース代わりに利用してみたら意外なおいしさを発見。チーズとの相性も抜群で、コクのある和風ピザが楽しめますよ。おにぎりに塗って、焼きおにぎりにするのもおすすめ。適度なやわらかさが非常に使いやすく、餃子以外にもさまざまな料理に利用できそうです。

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兵庫県芦屋市有限会社 六甲味噌製造所

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